NHK基礎英語で1年間勉強してみた!

僕と英語

昔から習いごとで「英語」はとてもポピュラーなものだと思います。

ネットで検索すれば、教材、教室の案内や留学の勧め、勉強法のノウハウなど、たくさんの情報に触れることができます。それだけたくさんの人が英語に興味を持っているのだと言えます。

逆に言えば、これだけ知識にあふれているということは、上達せずに困っている人が多いのかな? と勘繰ってしまいます。

全くの余談ですが僕は就学前に英語を習っていたことがあります。何か習い事をさせようと思った母が、僕に何をやりたいかいくつか候補を見せたところ「これがいい」と英語を選んだそうです。僕も自分で選んだことはおぼろげながら覚えているのですが、英語を選んだ理由については全く覚えていないのです。

そして、当時の勉強で覚えているのは「bicycle(自転車)」と「typist(タイピスト)」の2つだけです。前者は発音が何となく面白かったから。後者はそういう職業が昔あったと話のネタに時々使うからです。母親には申し訳ないですが、全くと言っていいほど役に立っていません。

さて話を現在に戻し、僕が英語を向上させたかった理由は、本業の理学療法士の勉強で、外国の文献が読めると知識の幅が広がりますし、外国人講師のセミナーの時も役立つと思ったからです。そういう場には通訳がいますが、直接理解できれば、通訳も含めて2回説明を受けられます。理解がより進むのは間違いないでしょう。

ちなみに僕は中学時代の英語の成績は2〜3で、高校は工業系だったために、あまり英語の授業の記憶はありません。医療系の専門学校に進学したため、センター試験も受けておらず、世間一般の人々に比べると、英語はできない方だと思います。

NHK基礎英語とは

さて、今回使ってみた教材は「NHK基礎英語 1」です。ご存知の方も多いかもしれませんが、「基礎英語」はNHKによるラジオの教養番組で、その人の学習段階に分かれて0〜3のクラス分けがされていて、平日毎日(基礎英語0のみ週1回)、1年1クールで放送されています。

例えば2019年度の「基礎英語1」についてはNHKラジオ第2で、本放送が月〜金の午前6:00-6:15、再放送が午後6:45-7:00、9:00-9:15に放送されています。

放送の他にも1ヶ月分の番組を収録したCD付きのテキストが発売されています。

「基礎英語 1」は中学生1年生レベル、「基礎英語2」は中学2年生レベル、「基礎英語3」中学生3年生レベル、「基礎英語0」は小学生レベルとされています。

さらに詳しく知りたい人は、公式ホームページをご覧ください(下のリンクをクリックするとホームページに移動します)。
→ 基礎英語1 基礎英語2 基礎英語3 基礎英語0

今回の勉強方法

今回の勉強方法は、ラジオを毎日聞くのではなく、すでに1年間放送された過去のCD付きのテキストをまとめて買って、自分のペースで勉強するというものです。

基本は電車での通勤時間(往復で1時間ほど)に番組のCDを聞きます。その中で「1日○個、英単語を覚えたら、あっという間に英語ができるようになるね」というMCの言葉があり(1日いくつかは忘れましたが、あんまり多い数ではなかったと思います)、確かにその通りだと考えて、1日2つ、わからない単語を覚えることを日課に加えました。

最終的にできた学習のルーティンは、①通勤の電車で基礎英語のCDを聞く。②家に帰ってからテキストを読んで、わからない単語を2つ覚える、のたった2つだけです。

1ヶ月のテキストにはCDが2枚付属していて、それぞれ2週間分の番組が収録されています。1枚のCDを2週間聞き続けます。終わったら、また繰り返して聞きます。

その2週間のうちに、該当箇所のわからない単語がなくなったら、それらをテストして、しっかり覚えているか確認しました。反対に、もし2週間で該当箇所の単語学習が終わらない場合は、CDを聴く期間を1週間延長しました。

ちなみに今回はオークションサイトで2013年度のテキスト1年分を購入して、それを使用しました。古いものだと値段が安くなりますが、英語を学ぶのに多少の古さは関係ないはずなので、気楽に始めるなら良い方法ではないでしょうか。

1年間の学習を終えて

上に書いた学習方法を約1年続けました。

2013年の「基礎英語1」は不思議の国のお姫様・姫ぴょんと、元大魔王のアラドン、その2人と遭遇した小学生の翔君といもちゃんが、様々な時代をタイムスリップしながら英語を学んでいくというファンタジー仕立ての構成です。

学習を終えて、英語を話せるようになった実感はないのですが、僕の場合は目的が専門性のある英語を扱うものだったので、もともと教材の趣旨から少し離れていたように思います。

一般的な英語教材としての感想は「しっかりやれば、ある程度は英語が話せるようになるんじゃないか」というものでした。もちろん単語量については、これだけでは不十分でしょうが、自己紹介から始まり、道の尋ね方、店での注文など、身近な英語の基本をひと通り学ぶことができます。

英文法については特にレッスンとして出てこないのですが、基本的な英文が繰り返しストーリーに出てくるので、そこから英文の基本構成を感じ取ってもらうような意図だと思います。

繰り返しという点については、学ぶ側からすると非常にありがたく、1回学んだら終わりではなく、何回か場所を変えて出てくるので、頭に残りやすいと思います。

「しっかりやれば」というのは、どのような学習でも言えることですが、実践の機会がないと知識はやがて忘れてしまいます。特に単語については、1年の学習を終えてから半年も経っていないのですが、もはや覚えている自信がありません。

語学の学習全般に言えることですが、実践する機会を意識的に作ること、あるいは資格などを目指して、いつまでも勉強し続ける環境を作ることが大切に思います。逆に言えば、それができる人であれば、教室に通っても自宅で学習をしてもしっかり上達できるのではないでしょうか。

ABOUTこの記事をかいた人

兼業作家。2023年4月『園井恵子 原爆に散ったタカラジェンヌの夢』(国書刊行会)上梓。歴史全般が興味の対象ですが、最近は大正~昭和の文化、芸術、演劇、映画、生活史を多く取材しています。プロフィール写真は愛貓です(♂ 2009年生まれ)。よろしければTwitterのフォローもお願いします。(下のボタンを押すとTwitterのページに移動します)。