会社にはせめてプラスマイナスゼロの貢献をしよう

どんな人でも会社(勤務先)に対して多少の不満は持っていると思います。

中には、口を開けば会社の悪口や仕事の愚痴ばかり、という人もいます。そんなに嫌なら辞めれば良いのに、と思うのですが、そのような人に限ってずっとその職場で勤めていたりします。

いくら問題がある職場でも、そこにいる以上、その人にふさわしい職場と言えます。あるいはまだそこで学ぶことがあると言えます。本当に自分の段階と合っていないなら、より環境が良いところを選べば良いわけですし、人付き合いと同様に職場も自然と縁が切れます。

哲学者
ろくでもない会社だとしても、あなたもそこの一員です

その人が会社に不満を持っているのと同様に、会社もその人に対して不満を持っていても不思議ではありません。

会社は従業員に賃金を払っていて、従業員は労働力を提供しています。本来、従業員は賃金の分だけ会社に何かしらの利益を提供しなくてはいけません。賃金と同等の利益をもたらせば、プラスマイナスゼロ、賃金以上の利益をもたらしたらプラスとしましょう。

プラスマイナスゼロなら悪くはないですが、実際には賃金分働いていないどころか、会社に損害を出している従業員も多く見られます。

そのような人は、勤務態度が悪かったり、他人に攻撃的であったり、不満を撒き散らかしたりして、周囲のモチベーションを下げたり、職員の離職の原因になったりします。他人の模範になる人間とは逆に、悪い見本を見せ続ける存在と言えます。

このような人はおそらく会社からも周囲からも必要とされません。仕事ができれば救いもあるのですが、本人は仕事ができるつもりでも、多くは能力的にも大したことがありません。むしろ、仕事をしなくて済むように努力したり、職場を良くしようとする人の足を引っ張ったりします。

楽をして収入を得られるので、その人は職場から離れられなくなります。しかし、いつまでも甘い汁が吸えるわけではなく、たいていはどこかで業務の見直しが起こります。

そのような時、さんざん楽をしてきたことで、真っ先にその人が適応できなくなります。その仕事に長い時間を費やしてきたはずなのにスキルも全く伸びていません。他の職場に行こうにも、年を重ねているのに精神的に未熟でスキルもない人を雇ってくれる場所は限られているでしょう。

会社勤めだけでなく契約相手でも同じことが言えます。利益だけを求めて、相手に我慢を強いるような内容ではいつか間違いなく契約を打ち切られます。そんなことは当たり前に思われるかもしれませんが、縁故や人脈によるつながりであったり、長い付き合いであると、それを忘れて自分の利益だけを追求する人間が意外に多いのです。

僕はそのような人や会社を見たことがあるのですが、処分を受けたり、契約を打ち切られたりして途方に暮れるのですが、周囲は自業自得と考えます。離婚する夫婦も心情はこれに近いのかもしれません。

もし、この話を聞いて思い当たる人は、せめて、会社や相手に対して、プラスマイナスゼロの働きは保つようにお勧めします。あえて苦労する必要はありませんが、楽な道を選び続ければ相応の結果しか得られません。周囲はよく見ています。会社にプラスの働きをすることは、長い目でみれば自分にもプラスに働くのです。

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兼業作家。2023年4月『園井恵子 原爆に散ったタカラジェンヌの夢』(国書刊行会)上梓。歴史全般が興味の対象ですが、最近は大正~昭和の文化、芸術、演劇、映画、生活史を多く取材しています。プロフィール写真は愛貓です(♂ 2009年生まれ)。よろしければTwitterのフォローもお願いします。(下のボタンを押すとTwitterのページに移動します)。