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通信制大学の卒業の難しさ
スクーリングや他の通信生との交流は楽しいものでしたが、この時、学習の主となる通信課題はほとんど進んでいませんでした。
実際のところ、通信制大学で挫折する人の多くが、通信課題で躓いているように思います。僕は2011年度に卒業したのですが、その時の卒業制作集に載っている文芸学科(通信)の卒業生は10人でした。
僕が入学した時の様子だと、おそらく年間に40〜50人程度は入学していると思います。それだけ多くが途中で脱落するのだと思います。
僕も3年目まではあまり通信課題に手を付けられず、「これは卒業は無理かも」と半ばあきらめかけていました。しかし、始めたことは最後までやりたいと思い、何とかならないかと気持ちを変えて勉強法を考え始めたのでした。
当時のレポート提出状況の記録があります。これを見ると4年目から提出数が徐々に増えているのがわかります。
1、2年目は入学当初のモチベーションもあって、まだ提出していますが、3年目は0となりペース的に卒業が難しいように見えます。4、5年目で徐々にレポートに取り組む量を増やして、6年目で完全にペースをつかんだのだと思います。2009年はどうして1になったのか記憶がありません(笑)
僕流の通信課題のコツ
僕が卒業までに履修した科目は36で最終的に修得したのが124単位、うちの94単位が通信課題による単位でした。一部、1レポートで2単位を認定する教科もあり、僕が最終的に提出したレポートは合計84になります。
噂では先輩や同級生から合格したレポートを見せてもらって写した人もいると聞きましたが、僕は絶対にそういう不正はしたくありませんでした(写すのではなく、書き方の参考にするために見せてもらうのは良いと思います)。
ここからは、僕が卒業までに実践した通信課題をやり抜く上でのコツを書いていきたいと思います。
ポイント1 目標を卒業に切り替える
大学に入学したのはそれぞれに理由があると思います。特に芸大に入った人は、そこに学びたい何かがあったからだと思います。
科目の中にも興味が強いもの、大切なものがあると思います。その意欲や労力を全ての教科に注ぐのではなく、メリハリを付ける必要があります。
つまり、興味があるものについては時間をかけて、それ以外のものについてはレポートの内容にこだわりを捨てて、最小限の労力と単位認定に徹します。
僕も4年目からは一部をのぞいて、学びよりも卒業を目標にレポートにとりかかるようになりました。これが最初の転機になったと思います。
ポイント2 課題ごとの難易度を知る
課題にひと通り目を通すと、難易度が高いものと低いものがあるのが分かります。
展覧会など鑑賞することを課せられているものや、実際に作品を作って添付を求められている課題もあれば、テキストを読むだけでレポートに取り掛かれる課題もあります。
テキストも分厚いものもあれば薄いものもあります。その難易度にはずいぶんと差があります。
課題は簡単にできるものから提出するようにします。何回か返却されると、どのくらいの質で合格がもらえるか分かります。するとレポートを作成する時の力加減がわかるようになります。これがとても大切で、レポートにかかる時間を少なくすることができます。
ポイント3 難易度の低いものから提出する
理由があるなら別ですが、基本的に難易度の低いものから提出していきます。前述したように、レポートに必要な力加減を体得することも重要ですし、単位が認定されていくとモチベーションが高まります。
僕も3分の1の単位を取得した頃には、通信課題が山積みになっているパニック感は消えて、半分が終わった時には「卒業できるかも」と前向きな思考に変わっていました。4分の3が終わった時には「後は時間(在籍期限)との勝負!」という認識に変わっていました。
終盤は難易度が高いものが残ることになります。最後の数年は選択科目のうち、何を履修するか本当に悩みました。どれも難しく、時間がかかりそうだったからです。ちなみに僕は履修したものの修得できなかった(しなかった)科目が6つあります。いかにも難しそうなものもあれば、簡単そうなんだけど、というものもあります。
最後はどうしても難しい通信課題に向き合わなくてはいけませんが、終盤はゴールが見えはじめて意欲が保ちやすいのと、レポートを多く提出してきた経験を積んでいるので、入学当初に比べるとずっと取り組みやすくなっているはずです。
ポイント4 図書館にこもる
自宅で勉強しているとどうしても注意が散らばる部分があり、僕の場合は休日で予定がない時は図書館で1日レポート作成をしていました。課題によっては複数の本を読む必要があり、そのような時にも便利でした。
県立や大きな市立図書館によっては社会人専用席があり、開館間もない時間に行けば、たいてい席を確保できました。
図書館ではレポート作成に必要な調べ物をしたり、本を読んで要点をまとめる作業をしていました。ノートにだいたいの文章を書いて、家に帰ってからパソコンで清書していました。
ノートに書くのとパソコンを打つのが二度手間なようですが、僕の場合は集中して行えるメリットの方が大きかったです。
パソコンを図書館に持って行く手段もありましたが、荷物が大きくなるのと、使用できる席が限られるので、僕はそうしませんでした。現在はスマホのメモ機能があるので、そちらに打ち込んでおけば、より手間も少なくなるのではないでしょうか。
また、若干不便ですが集中する自信がない人はスマホを持っていかないのも手だと思います。
ポイント5 質問票を活用する
大阪芸大では質問票というものがあり、課題について分からないことがあれば、それで質問ができました。
送ってから返事が返ってくるまでタイムロスがあるので、あまり多くは使わなかったですが、レポートが停滞してどうしようもなくなった時は質問していました。
そのロスの間は同じ教科の別の課題をやっていました。
質問も相手に伝える文章能力が必要に思います。色々と伝える方法がありますが、僕の場合は「この課題はこのような解釈で良いですか?」とか「ここの部分はこのように理解したのですが、この考え方で良いですか?」というように質問していました。
漠然と聞くと、自分の求めていた答えと違う内容が返ってくることが度々あったためで、文芸学科ではありましたが、文章で人に伝えることの難しさを感じていました。
まとめ
この記事では僕が卒業までに実践した通信課題をやり抜く上でのコツを書きました。特にポイント1~3が重要だと思います。それと、自分の性格を考えて、できるだけ取り組みやすい環境を作ることも大切だと思います。僕の場合はそれが図書館でした。今、仕事の休み時間にスマホのメモ機能でブログを書くこともあるので、当時にスマホがあればそうしたかもしれません。
もしかしたら、人によっては僕の方法は合わないかもしれません。しかし、いずれにしても自分のペースと言いますか、スタイルを確立することが通信制大学を卒業する上で大切だと思います。それをつかむことで卒業に大きく近づくはずです。
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