原稿用紙の書き方【学生編】(シリーズ文章の書き方①)

原稿用紙の書き方に厳密な決まりはありません。ただし、長い年月の中で慣習的に行われているルールはあり、人々もそれに慣れています。特に課題として提出する時や、公的な文書として提出する時は、そのような慣習に従った方が良いでしょう。

しかし、慣習と言っても教育者によって書き方の指導が異なるのが現状です。僕自身も小学校で習ったものと、後年に芸大で習ったものでは違う点が多々ありました。

ある程度、ルールを踏まえていれば、細かい点については問わないで良いと思うのですが、教育者によっては細かく指導する人もいるでしょうから、例えば前もって書き方の資料が配られているなら、それに従うのが無難でしょう。

ここでは小学校から一般的に習う原稿用紙の書き方について解説していきます。

・題名
最初の行に書きます。特に指定のない場合は「」は付けなくて良いです。2〜3マス空けて書きます。

・氏名
2行目に書きます。下に1〜2マス空くように書きます。名字と名前の間も1マス空けます。もし、学年と組を書く場合は氏名の上に書きましょう。組と氏名の間は1マス空けます。

・本文の始まり
3行目から本文を書きます。僕は名前と本文の間を1行空けるように小学校で習いましたが、現在は詰めて書くのが標準のようです。

・段落
段落の始まりは1マス空けて書き始めます。新しい段落にする時は、行の途中でも改行して、また1マス空けて書き始めます。

・句読点のつけ方
句読点場合(「、」や「。」 ) は1マス使って書きます。ただし、行の頭には書きません。行の頭にくる場合は、前の行の最後のマスに文字と一緒に書くか、欄外に書きます。

・記号の使い方
「?」や「!」などの記号も句読点と同様に1マスを使って書きます。句読点同様に、行の頭には書かず、そのような場合は前の行の欄外に書きます。また、会話文などかぎ括弧の終わりと重なる場合は、「。」と同様に記号とかぎ括弧を1マスにまとめます。

記号については特に決まりが曖昧ですので、事前に例文などが提示されている場合は、そちらを参考にしてください。

・小さな「ゃ」「ゅ」「ょ」「っ」の書き方
小さな「ゃ」などの文字はマスの右上に書くようにします。句読点は行の頭には絶対に書きませんが、小文字については句読点のように行末にまとめても、行の頭に書いてもかまいません。

・「」と『』の使い方
「」は会話文や、何か強調したい言葉がある時、引用する時などに使います。
『』は「」の中でさらにかぎ括弧を使いたい場合に使います。またかぎ括弧内でなくても、書籍名や商品名などに使う場合もあります。
「」も『』もそれぞれマスをひとつ使います。

・会話文での「」の使い方
会話文では「」を使います。会話で「」を使う場合は、改行して行の頭から書き始めます。会話文が2行以降に続く場合、2行目以降を1マス空けて書く場合もありますが、指定がない場合は1マス空けなくて良いです。」(閉じるかぎ括弧)が行の頭にくる場合は、前の行の最後のマスに一緒に入れるか、欄外に書きます。

会話文のかぎ括弧が終わったら、改行して次の文を書きます。その際、段落が変わるのであれば1マス空けますが、そうでなければ行の頭から書きます。

会話文の終わりは(。)と(」)を1マスに書きます(※)。

※ 新聞や小説などの会話文では最後に(。)を付けないのが一般的ですが、小学校の教育では(。)を付けるように指導されることが多いため、ここではこのように書いています。

・会話文以外での「」『』の使い方
会話文以外のカッコは改行はしないで文中に書きます。「」も『』もそれぞれマスをひとつ使います。

・数字の書き方
縦書きの書式であれば、漢数字が基本です。西暦など長い数字が度々出てくると読みにくくなるため、次のように書くこともあります。

・アルファベットの書き方
日本語と同じく、1マスに1文字が基本です。記号についても1マスに1文字書きます。英単語や文章の場合、1マス1文字では読みにくくなるため、寝かせて1マス2文字にして書く場合もあります。

まとめ

原稿用紙の書き方について、小学校で習う作文の書式を想定してまとめました。小論文についても基本的に同様の書き方です。

繰り返しになりますが、原稿用紙の書き方に正式な決まりはありません。事前に書式について学ぶ機会や指定があるなら、そちらに従うようにしてください。

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兼業作家。2023年4月『園井恵子 原爆に散ったタカラジェンヌの夢』(国書刊行会)上梓。歴史全般が興味の対象ですが、最近は大正~昭和の文化、芸術、演劇、映画、生活史を多く取材しています。プロフィール写真は愛貓です(♂ 2009年生まれ)。よろしければTwitterのフォローもお願いします。(下のボタンを押すとTwitterのページに移動します)。